変態を極めたらこうなる?「文学少年(変態さん)は世界最恐!?・・・」感想!(小説家になろう)
世の中には、作品が多すぎる。それも素晴らしい作品が。
これら全てを読むにはどれほどの時間がかかるのだろうか。
正解の無い答えを探す今日このごろ。
そんな文字に埋もれそうになっている私が紹介させて頂く作品はこちら。
「文学少年(変態さん)は世界最恐!? 〜明らかにハズレの【書誌学】、【異食】、にーとと意味不明な【魔術文化学概論】を押し付けられて異世界召喚された筈なのに気づいたら厄災扱いされていました〜」
作者様は逢魔時 夕様。
https://ncode.syosetu.com/n6943ew/
ご紹介頂いた作品の中で初めての異世界転生モノ。
てっきり「小説家になろう」や「カクヨム」の作品は9割以上が異世界転生モノだと思っていたから、正直驚いている。
では、作品の内容を感想と共に紹介したい。
※25話までの内容の紹介と感想です。
変態の文学少年が主人公のこの作品。
ちなみに、ここでの変態は本に対する思いが変態だという意味だ。
どれくらい変態か、わかりやすいように小説の中の一文を紹介しよう。
書物を見れば、まずは頬擦りして感触を確かめ、匂いを嗅いで書物特有の香りを楽しみ……
うーん、確かに変態。
「マツコの知らない世界」という番組をよく見るが、そこに出てくるマニアの人たちはよく五感で堪能している人たちが多い。
対象が食べ物であれ、無機物であれ。
主人公はそのレールにのったまごうこと無き変態だということだ。
そんな主人公は、誰からもどん引きされるような存在だった。
だが、大学の教授に出会ったことで初めての理解者を得る。
そんな教授に感謝し、尊敬していた主人公はその大学に入るために必死に勉強して、幸せな日常を味わっていた。
だが、そんな日常の中突然主人公はクラスメイトごと異世界に召喚される。
異世界転生モノの主人公にはめずらしく、最後まで異世界に転生されまいと抗っていたのが驚きだ。
しかも、神様に会ってもブチぎれる始末。
この神様、かなりのクソ神。
召喚の目的と情勢を説明しない。
売れ残りのスキルを押しつけてくる。
国がありすぎてめんどくさいからまとめて欲しい、とか言う。
最近の転生モノの神様ってこんな感じなのか?
だが、さすが異世界モノの主人公。
普通にゴブリンなどのモンスター狩りをしたりと異世界に適応している。
こういうところは見習わなくちゃな。ホントに。
そんなこんなしていると、他の異世界主人公と同じくヒロインとの出会いを果たす。
しかもJC!しかも幽霊!!
え?幽霊?
そう。
このヒロイン、幽体離脱してそのまま自爆?してしまい幽霊のまま生きているのだ。
更に、本人は嫌じゃ無い様子。
本当にハズしてくるな、この異世界。
文学少年の変態と幽霊JCの不思議な組み合わせの冒険は続いていく。。。
ざっとまとめると、こんな内容。
作品の中で1番驚いたのは、作者様の熱量が現れている主人公のステータス。
この主人公のステータス、めちゃくちゃ細かい。
NAME:能因草子 AGE:16歳
LEVEL:1 NEXT:10EXP
HP:10/10
MP:10/10
STR:10
DEX:10
INT:10
CON:10
APP:10
POW:10
LUCK:10
JOB:にーと
SKILL
【杖術】LEVEL:1
【回避】LEVEL:1
【木工】LEVEL:1
【革細工】LEVEL:1
【調合】LEVEL:1
【骨細工】LEVEL:1
【硝子細工】LEVEL:1
【贋作】LEVEL:1
【算術】LEVEL:1
【鑑定】LEVEL:1
【推理】LEVEL:1
【実験】LEVEL:1
【検証】LEVEL:1
【解剖】LEVEL:1
【礼儀作法】LEVEL:1
【暗号解読】LEVEL:1
【応急処置】LEVEL:1
【考古学】LEVEL:1
【生物学】LEVEL:1
【地質学】LEVEL:1
【天文学】LEVEL:1
【博物学】LEVEL:1
【物理学】LEVEL:1
【薬学】LEVEL:1
【心理学】LEVEL:1
【法律】LEVEL:1
【書誌学】LEVEL:1
【魔術文化学概論】LEVEL:1
【歌唱】LEVEL:1
【絵画】LEVEL:1
【遊戯】LEVEL:1
【拡声】LEVEL:1
【演奏】LEVEL:1
【演劇】LEVEL:1
【舞踏】LEVEL:1
【交渉】LEVEL:1
【弁明】LEVEL:1
【相場】LEVEL:1
【値切り】LEVEL:1
【韜晦】LEVEL:1
【説得】LEVEL:1
【賄賂】LEVEL:1
【社交辞令】LEVEL:1
【腹芸】LEVEL:1
【経理】LEVEL:1
【信用】LEVEL:1
【報連相】LEVEL:1
【野営】LEVEL:1
【洗濯】LEVEL:1
【開拓】LEVEL:1
【耕作】LEVEL:1
【収穫】LEVEL:1
【草刈】LEVEL:1
【伐採】LEVEL:1
【清掃】LEVEL:1
【奉仕】LEVEL:1
【運搬】LEVEL:1
【操車】LEVEL:1
【梱包】LEVEL:1
【調理】LEVEL:1
【解体】LEVEL:1
【採取】LEVEL:1
【馴致】LEVEL:1
【詐術】LEVEL:1
【読唇】LEVEL:1
【聞き耳】LEVEL:1
【密偵】LEVEL:1
【変装】LEVEL:1
【暗躍】LEVEL:1
【目星】LEVEL:1
【断罪】LEVEL:1
【尋問】LEVEL:1
【索敵】LEVEL:1
【望遠】LEVEL:1
【サバイバル】LEVEL:1
【器用貧乏】LEVEL:1
【異食】LEVEL:1
ITEM
・アイテム詰め合わせ《
村人 》 未開封・アイテム詰め合わせ《
農民 》 未開封・学生服
・
水薬 ×99(後二週間)・
魔力薬 ×99(後二週間)・薬草×99(後三週間)
・
水薬 (おつとめ)×99(後五日)・
魔力薬 (おつとめ)×99(後五日)・薬草(おつとめ)×99(後五日)
・ルーズリーフ
NOTICE
・通知一件
→未使用のポイントが後100あります。
売れ残りのスキル全部突っ込まれているから仕方ないとはいえ、これだけのスキル全てを記述し、しかも後々アイテムも追加されるので、作者様のこの作品にかける熱意が感じられる。
個人的にツボだったのは錆びた武器の解説。
鉄製の長剣が錆びたものだよ! 鋭利さは低いけど傷口から錆びが入って感染症になる可能性があるよ!
感染症って、なんでそこだけリアリティあるんだよ!
読んでて、思わず突っ込んでしまった。
こういう細かいところに遊び心があるのも作者様のこの作品に対するこだわりが見られる。
「神は細部に宿る」ってこういうことなのかもと勉強になった。
そして、本編とは関係ないが「講義パート」。
かなり詳しく、文学の知識が書かれている。
恐らく、作者様が大学の文学部で「書誌学」を専攻しているからなのだろう。
もしかしたら、文学少年というのは作者様の当て書き?なのかも。
長い作品だが、「書誌学」のコーナーだけでも知識が身につくと思うので、是非読んで欲しい!
https://ncode.syosetu.com/n6943ew/
では、ミナサマが変態になれるほど夢中になれるものを見つけられることを祈って。